代表メッセージ

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誰もが思い通りにのびのびと生きていける社会
誰もが自分を大切にし、他者を大切にする社会
誰もが生まれる喜び、生きる楽しさを得られる社会
ひととの違いは間違いではない
ひととヒトが違うから豊かな社会になる
それが私たちの目指す「あんじゃねぇ」な社会です

※「あんじゃねぇ」とは…下伊那の方言で、「安心だ、大丈夫だ」の意味。
グリーンウッドでは「誰もが安心できる」という意味と解釈しています。 

NPOグリーンウッド代表 辻英之

 NPOグリーンウッドは、長野県の南端・泰阜村(やすおかむら)という人口1700人を切った小さな山村に拠点を置いています。小さな山村において脈々と営まれた暮らしの文化を学びの土台として、「自然体験」や「生活体験」などの体験活動を通した持続可能な社会作りを目指す民間の教育団体です。
 NPOグリーンウッドの基本理念は「違いを豊かさへ」です。換言すればそれは「多様性の共存」でもあります。高度経済成長時期のように、ある強力な目標に向かうために個人の個性までもが一様化・一元化された時代は終わりを告げました。益々多様化する世界の課題に対応するには、まずそれらの多様性を丁寧に認め合うことから始まります。
 「みんな違って、みんないい」とはよく言われますが、「違いを認め合う」ことを具体的に学ぶ実践やそれを可能にする仕組みを創ることは困難とも言われております。NPOグリーンウッドは、30数年間この困難さに真正面から向き合ってきました。
 小さな山村における教育実践は、まさに「違いを認め合う」ことを具体的に学ぶ実践です。例えば、暮らしの学校「だいだらぼっち」では、多数決で物事を決めることはせず、何時間でも何日でも、時には一年かけてもみんなで話合って決め、力を合わせて暮らしの中の問題を解決していきます。このような暮らしでは、支える―支えられる、認める―認められる、応援する-応援される、という場面、つまり仲間との関係性を豊かにし合い、深め合う場面が丁寧に積み重ねられます。そしてその場面を土台から支えるのは、小さな山村の暮らしの文化に内在する、お互い様や支え合いというコミュニティ維持に対する村民の尊い知恵でもあります。
 NPOグリーンウッドは、お互い様、結い、支えあい、思いやりといった、他者との関係を豊かにする力、すなわち他者と自分との間に存在する「違い」を「対立構造」として捉えるのではなく、「豊かな構造」として捉える力を育成していく場でありたいと考えております。その「力」を育成することこそが、若者と年配者、男性と女性、農山村と都会、日本と他の国々等々、多様性が豊かに共存する社会を構築できる「自立・自律的な」人材を育成する源泉となると信じております。
 次代の主人公たる青少年が心豊かに暮らせる社会を創るために、ひとりでも多くのみなさまにNPOグリーンウッドの理念と活動をご理解いただき、ご支援ご指導を賜りますよう心よりお願い申し上げます。
 

NPO法人グリーンウッド自然体験教育センター 代表 辻 英之